地域に根ざした小児科クリニックは、子どもたちの健康を身近な場所で支える、街の頼れる保健室のような存在です。
大きな病院のように重篤な急性期のケアを行う機会は少ないものの、地域の子どもたちや親御さんとアットホームな形で接する機会が多くなるため、暮らしに寄り添った温かい看護を実践することができます。
小児科クリニックの主な業務となるのが、予防接種や乳幼児健診のサポート、そして診療補助です。
特に、スケジュール管理が複雑な予防接種をスムーズに進めるのは容易ではなく、事前の丁寧な確認や、注射を怖がる子どもをなだめて安全に介助する技術が求められます。
そんな中、定期的に通う子どもたちを見て、「前回よりもおしゃべりが上手になったな」「身体が大きくなってきたな」などと、成長の過程を数年単位の長い目で見守ることができるのは、この現場ではの大きな喜びといえます。
また、日々の診療補助においては、医師と子ども、そして家族との架け橋となる迅速な立ち回りが重要となります。
体調が悪くて機嫌が悪い子どもの気持ちを上手に察し、少しでもリラックスして診察を受けられる環境づくりや声かけを行わなければなりません。
子どもがクリニックに足を踏み入れた瞬間から、恐怖心を感じないよう、笑顔と温かい雰囲気で迎え入れることも、大事なケアの一部となります。
さらに、我が子の突然の体調不良に心を痛め、強い焦りや不安を抱えている親御さんのケアも忘れてはなりません。
看護師は、医師には聞きづらい我が子のケアに関する小さな疑問や、育児の悩みを気軽に相談しやすい存在です。
よって、診療時以外でも親御さんの様子を見て、疑問や不安を汲み取り、積極的に相談に乗る姿勢を持つことが重要となります。
地域全体で子どもを育む一員として、親子に笑顔と安心を届ける経験は、看護師としての精神をさらに豊かに磨いてくれるでしょう。